「利益は出ているのに、なぜかお金が足りない…」という話は本当によく耳にします。
売上が上がっているのに、気づけば資金繰りに苦しんでいる。
そんな状態が続くと、最悪の場合「黒字倒産」に陥ることも。 これは決して他人事ではなく、どんな企業でも起こりうる話ですよね。
そうならないために、今回は2つの重要なポイントをご紹介します。
キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)を改善する
黒字倒産の主な原因の一つが「キャッシュコンバージョンサイクルの悪化」です。
キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)とは、「仕入れから販売、代金回収までの期間」のことで、 この期間が長くなるほど資金繰りが厳しくなります。
具体的には、以下のような式で表されます。
CCC = 売上債権回転日数 + 棚卸資産回転日数 – 仕入債務回転日数
特に「売掛金の回収遅れ」と「支払サイトの長期化」が重なると、 現金が回らずに資金ショートを起こすリスクが高まります。
例えば、取引先に商品やサービスを提供したのに支払いが遅れると、 仕入れや給料の支払いに回すはずのお金が足りなくなります。
取引先の経営状況によっては、突然支払いが滞ることも。
これを防ぐためには、次のような対応が有効です。
- 売掛金の回収を早める:請求書をすぐに発行し、回収をスムーズにする。
- 支払サイトの短縮を交渉する:取引先と話し合い、できるだけ早い支払い条件にする。
- 仕入れの支払サイトを延ばす:許される範囲で仕入れの支払いを遅らせ、手元資金を確保する。
このように、キャッシュコンバージョンサイクルを短縮することで、 手元資金の流動性を高めることができます。
適切な資金調達を行う
次に重要なのが「資金調達の方法」です。
よくあるのが、運転資金を長期借入で賄うケース。
「長期借入が財務を安定させる」と思いがちですが、 長期融資は定期的な元本返済が必要になるため、 実は資金繰りを圧迫する原因になりかねません。
そこで有効な方法が「短期継続融資」の活用です。
短期の融資を定期的に更新しながら活用することで、 資金の流動性を高め、手元資金の余裕を確保しやすくなります。
これは銀行から事実上の資本提供を受ける形になり、 財務の安定につながります。
もちろん、信用力を維持し、銀行との関係を良好に保つことが前提ですが、 柔軟な資金調達の選択肢として、ぜひ活用を検討してみてください。
黒字倒産を防ぐために資金繰り表を活用しよう
ここまで、黒字倒産を防ぐための2つのポイントを紹介しました。
しかし、それだけでは不十分です。 最も大切なのは「資金繰りを意識すること」です。
利益が出ていても、手元に現金がなければ支払いはできません。
そこで活用したいのが「資金繰り表」です。
資金繰り表を作ることで、日々の入出金の流れを把握し、 いつ、どのタイミングで資金が足りなくなるのかを事前に把握できます。
これにより、早めに対策を打つことが可能になります。
まとめ
黒字倒産は、決して他人事ではありません。
売上が好調でも、資金繰りを誤れば、会社はあっという間に立ち行かなくなります。
- CCCの短縮を意識する
- 資金調達の方法を見直す
- 資金繰り表を活用する
この3つのポイントを押さえ、財務の安定を図ることで、 より本業の利益を伸ばす力としたいものです。
「利益がある=安全」ではなく、 「手元に現金があるかどうか」が経営のカギ。
資金の流れをしっかり管理し、強い財務基盤を作っていきましょう!
